ネギのメモ帳

Twitterに書ききれないことをたまに書いたりするかもしれないスペース

2013春アニメの曲をまとめてコラボ

D
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21009193

2曲ほどミックスで参加させていただいてます.


ここ1年ほどは特に記事も書いていなかったけれど,
コラボにはミキサーとして参加し続けているので
興味があれば見ていただけるとうれしいです.
http://www.nicovideo.jp/mylist/29297653



曲に依らない話

スタンスの変化.
主にピッチとリズムに関して,
以前は割ともらった音源そのまま混ぜて仮音源を作成し
ディレクションの有った部分だけ手直しを入れるという感じでやっていたが,
時間の都合などもありなかなかディレクションが入りきらないことも増えてきたので
ミキサーの独断であれこれ合わせに行くことも多くなった.
奏者さん達も責任を持って音源を提出してきてくださってると思うので
その個性をなるべくなら活かしたいところであるが,
コラボの基本的な方針としてはまず音源としての完成度を
優先しているようなのでそれに従っている.


キックの音作り.
いわゆるプロの音というかCDの音を見ているとやはり
低域は50〜60Hzくらいまでしっかり伸びているのだが,
普通に混ぜてるとどうしてもここまで伸びない
(ベースのEQで出ないこともないが雰囲気が違う).
ミックスの本をぱらぱらと読み返していて,
付属音源にsubkickの音が付いてたので聴いてみたら
「なんかただの三角波とかと大差ないなあ」 と思って
開き直って60Hzの低周波発振を足すことにした.
ゲートしておいてキックのキーインで開く的なやつ.
音量は4.5dB/oct (@1kHz)の重み付けの上で60Hzに-45dB程度.
ゲートのリリースがキックのサステインに
かなり関わってくるのでここは慎重に設定する.
やはりこの音域まで出ている方が好きである.
関係ないけど最近ではロックっぽいアタックと
トランスっぽいコンッと落ちる低域を組み合わせたキックが多いよね.

[15:15] ゆゆ式OP

タムを叩きまくっていらっしゃるので
せっかくなので定位を広げ気味で派手に動く感じに.


ベースのバランスは結構迷って, 最終的には
低域をしっかり持ち上げて重心を落としつつ
その少し上(140Hzあたり)のブーミーな部分を削る感じ.
こういう「出っ張ってる」部分をピンポイントに探すときはスペアナが本当に便利.
耳でバランス取ったあとの答え合わせにも使えるし.


ストリングスは2つの音源をLとRとして頂いたけれども,
フレーズとしては低音域と高音域だったので,
下は狭く真ん中に, 上は広く真ん中にという感じの定位.
「広く」というのはMS処理で愚直にSide成分を持ち上げる.
平均でSideがMidを上回らない(逆相気味にならない)ように気をつける.


ボーカルの定位は原曲とはちょっと違う.
こちらは動画にあるようにメインヒロインが
センターに来るようになっているのだが,
むしろなぜ原曲がそうじゃないのかが不思議w


ボーカルのコンプについて.
ここしばらくは, まず緩くコンプを掛け, そこからセンドで別のコンプに送って
がっつりと潰したものを混ぜる, というルーティングでやっている.
トラックを複製してコンプの掛け方を変えて混ぜるのと考え方は同じ.
さてメインボーカルが複数いる場合はどうしようかなと思い,
結局全員から1つのコンプにセンドしている(コーラス・ハモリは別).
普段はこのセンドコンプは控えめにするんだけど,
今回はこっちの比率を増やしてかなり音量コントロールを預けることにした.
合唱になったときに増した分の音量をこのセンドコンプのフェーダーで
コントロールしてやろうっていう魂胆.
ほんとは3人くらいなら個別に全部フェーダー・オートメーション
書いたほうがいいんだろうけど, 使える手法ではありそう.


ちなみに空間系はこのセンドコンプの方からだけ送っていて,
あんまりフェーダー動かすと空間が変わっちゃうのでプリ・フェーダーでセンド.
でも各ボーカルから直接送った方がいいのかもしれない.


ボーカルの声質について.
書いちゃっていいものかわからないけれど
隠すようなことでもないので書く.
ボーカルさんから
「声質の作り分けがあんまり似なかったので
 ミックスで出来ることがあればお願いします」
というようなことを言われたので, あれこれ対応を試みる.
基本的には自然派というか頂いた音源の
キャラクターを生かして混ぜる流儀ではあるが
やってくれと言われたらそれなりに「作る」のもやぶさかではない.


キャラソン名義の曲だったのでまず声質調査のためアニメの1話を見る
(ニコ動で無料配信しててよかった).
ゆずこの声をベースに高い方(縁)と低い方(唯)とにそれぞれ寄せればいいだろうと結論.
EQとしては3kHz付近が男声っぽさ, 6kHz付近がロリ声っぽさに関わる*1ので
(特に縁パートは)ガッツリ(最大12dBくらい)上げ下げして声を作る.
さらに3人の1段目のコンプをそれぞれ別のものにして, より特徴を拡げる.
太さが出るFairChild(クローン)を唯に,
ハイ寄りになるLA-2A(クローン)を縁に.
ゆずこは1176(クローン).
と, ここまでがおそらく普通にアプローチできる(していい)音作り.
さらにフォルマント・シフトをわずかに掛けている.
縁はもちろんのこと, 唯も低めながらに抜けのいい声質なので
ちょっとフォルマント上げてる.
チートのような気もするけど,
じゃあEQで声作るのとはどう違うのかと言われると
意外と困るナイーブな部分である気がする.

[30:49] むろみさんOP

ドラムはこれは2mixを頂いてるのだけど,
エアーではなくてスタジオで音を作りこんだものをまとめている模様.
なのでキックとかもしっかり入っていて,
低域だけスプリットしてやると低周波キーインや
ベースのリダクションは割と問題なく実現できた.


Bメロのメタルっぽいところではヘヴィな感じを強調するために
ベースとギターの中域を少しカット.


グロウル(俗にいうデスボイス)を混ぜるのは初めて.
アンシミュとかでガッツリ歪ませたりもするんだろうけど,
ボーカルの方から「なるべく素のままで!」というリクエストをされたので
加工はセンドで歪みを混ぜる程度.


Bメロ前半のフェイザーは手持ちの1つだとあんまりエグさが出なかったので2度掛け.


ボーカルさんからは最初ハモリの音源などをあまり頂いてなくて,
ピッチシフトで強引にハモリ書いたりしながら仮音源を製作していたのだけど,
その後頂いたコーラスの声質が裏声気味でちょっと細かったので
結局メイン・ボーカルからのピッチシフトの音源も多少混ぜてる.

*1:個人的な経験則です